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ホオノキの葉は、ホウバ味噌の葉ですか?
そうです。ホウノキの葉にごま油などをぬって味噌をのせ、火で炙ると味噌に香りがうつります。古代には食物を盛る葉に用いられ、現在でも朴葉(ホウバ)味噌の他、朴葉ずし、朴葉にぎりが知られています。薬用としては、樹皮(生薬名:和厚朴)を半夏厚朴湯などの漢方薬に配剤されています。
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当帰芍薬散の植物を見たい。
当帰芍薬散の構成生薬及びその起源植物は以下のとおりです。 当帰…トウキの根 芍薬…シャクヤクの根 蒼朮…ホソバオケラ,シナオケラ等の根茎 沢瀉…サジオモダカの塊茎 茯苓…マツホド(サルノコシカケ科)の菌核 川きゅう…センキュウの根茎 マツホドはアカマツやクロマツ等の根に寄生するもので見れません。マツホドとセンキュウ以外は野尻町にある宮崎県薬草・地域作物センターで見学できます。
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アケビも薬になるのですか?
はい。アケビの蔓(親指大以上の太さのものが良い)を輪切りにし乾燥したものを「木通」と呼び、通導散、消風散、竜胆瀉肝湯など多くの漢方薬に配剤されています。主な作用は、利尿作用、抗炎症作用です。膀胱炎などによる排尿障害や妊娠中のむくみ、湿疹や痒疹などの皮膚炎などに用います。民間では膀胱炎などで尿が出にくいときに煎じて飲みます。
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ハナキリンは茎を切ると白い乳液を出ますが、一般的にこの白い乳液は毒なのですか?
ハナキリンの乳液に接触すると皮膚、目に炎症を起こし失明に至った例も報告されているそうですが、一般的には眼痛、流涙、結膜充血などの症状があり、適切に処置すれば完治するようです。植物を折ったときに乳液が飛んで目に入るか、あるいは乳液が付いた手で目にさわることが原因となっています
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ノカンゾウとヤブカンゾウの違いは?
ノカンゾウとヤブカンゾウはよく似ていますが、ノカンゾウは花びらが6枚の一重、ヤブカンゾウは八重です。ヤブカンゾウは結実せず、種子がありません(染色体が3倍体)。ノカンゾウは2倍体なので結実するはずですが一日花のためか結実することは少ないようです。どちらも春早く萌え出る若い芽を採って軽く茹で酢味噌、白和えなどにすると、甘味があっておいしいです。
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エビスグサは目に良いのですか?
エビスグサの種子は、生薬名を決明子(ケツメイシ)といいます。決明とは「目を明らかにする」という意味です。漢方では目の充血や痛み、視力障害、夜盲症、目のかすみなどに用いる漢方薬に配剤されます。決明子にはその他に、降圧作用、利尿作用、コレステロール低下作用、緩下作用などがあり、高血圧に伴う眩暈や頭痛、習慣性便秘、高脂血症などに効果がありますが、低血圧の人や下痢がちの人は飲まない方が良いでしょう。
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冷えに効く漢方薬で四と逆の字の入った名前のは何と言うものか?
当帰四逆加呉茱萸生姜湯と言うのがありますが、漢方は専門店の薬剤師や専門の医師に御相談ください。 当帰四逆加呉茱萸生姜湯は、後漢約200年張仲景があらわした傷寒論に記載されている処方で、冷え、血行不良、及びこれから来る各種の疼痛に用いられます。使用目標は、虚証で、身体の中心部に冷えがあり、尿量が多く、とくに手足の冷えが甚だしいのが特徴です。しもやけのできやすい人は10月頃から飲みつづけていると一冬しもやけ知らずでいられるらしいです。また、最近では帯状疱疹後の放散痛に有効との発表もあります。が、何せ、漢方薬ですから証を見切る事が大事と思います。 余談ですが、四と逆の入った漢方薬は他に、四逆散、四逆湯、通脈四逆湯、当帰四逆湯、四逆加人参湯、茯苓四逆湯などと色々あります。四逆とは手足厥冷(ケツレイ)、四肢逆冷、四肢厥逆ともいい、手足の末端から逆に冷えて肘膝以上に至る症状を呈するそうです。(都城市北諸県郡医師会東洋医会発行の「方証一致」より引用いたしました。)
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