お薬は十分な水でのみましょう
■質問■ お薬と水についてのお話しだそうですが? |
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ハイ。薬局でお薬をおわたししているのですが、患者さんで、「朝の分をのんじょらんかい、ここで飲むわ。」とおっしゃり、お水を持ってくる間に、もうお薬をのまれていて「水がなくてものめるとよ。うまいやろがぁ。」と、自慢される方が割とおられます。 |
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■質問■ 私もできますが、自慢になりませんか? |
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まったく、自慢になりません。 水は、薬を飲みやすくすると同時にそれを溶かして吸収しやすくするという重要な役目をもっています。 |
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■質問■ 水なしで飲むとどうなりますか? |
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誤って気管に入ってしまったり、食道にひっかかったり、胃腸があれやすくなったりします。 水なしで錠剤を飲んで、数時間後にX線写真を撮ったところ、大腸に薬がそのままの形で撮影されていたという報告や、カプセルが食道につかえて、そこで薬が溶け、炎症や潰瘍をひきおこしたということがあります。薬物が原因の食道潰瘍は、ねる前に服用したあとの夜半や翌朝におこりやすく、何かをのみこむときの痛み、胸やけ、みぞおち痛などの症状が特徴です。 |
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■質問■ では、どの位の量を飲めばよいですか? |
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コップ一杯(180cc〜200cc)以上の水でのんでいただきたいです。 ある抗生物質を50ccの水と250ccの水とで飲みくらべた場合、250ccの水でのんだ方がはるかに有効というデータもありますので、なみなみとのんでいただきたいです。 水分制限のある方は、どのように服用したらよいか薬剤師に相談して下さい。 |
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■質問■ 冷たい水だとキューッとたくさん飲めるのですが? |
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冷たい水は、胃腸の働きの防げになりますので、体温くらいの湯ざましが一番いいです。 |
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■質問■ 水以外ののみものはどうですか? |
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「350ccならいいわなぁ。」とおっしゃった患者さんの水はビールのことだったということもありますので、まずアルコールで服用するのは、思わぬ副作用があらわれて、体に重大な悪影響をおよぼすことがありますから、くれぐれも、つつしむことが肝腎です。 ジュース・お茶・牛乳なども、お薬と、のみ合わせがよくないものがありますので、かかりつけの薬剤師にたずねてからにして下さい。 |
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■質問■ 今日のポイントは、薬は、体温くらいのコップ一杯以上の水でのみましょうということですね。 |
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ハイ、その通り。ありがとうございました。 | ■回答■ |