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介護とくすり

 

■質問■
お年寄りでいつも寝ているような方には、どのように薬を飲んでもらうとよいのでしょうか?
 
 

年をとってくると、物を飲み込む嚥下運動がうまくいかなくなります。
お薬を寝たまま飲んだり、水を使わなかったりすると、薬が肺に入ったり、のどや食道を詰まらせる心配があります。これは、肺炎や潰瘍を起こす原因になったりします。

ですから、お年寄りは寝ている場合でも、体を起こして薬を飲ませます。たっぷりの水かお湯でゆっくりと飲ませて、飲んだ時に「ごっくん」と飲めたかどうかの確認をします。


 ■回答■
■質問■
分かりました、お薬を飲むときには必ず体を起こすようにするということですね。
では、嚥下困難な方、または水を飲むとむせるような方には、どうすればよいのでしょうか?
 
 

嚥下困難な方の中には、水を飲むとむせるが、ゼリーのようなとろみのあるものにはむせないという方がいます。そのような方には、粉薬やシロップ、水薬の場合は、市販されている「トロメリン」という嚥下補助食品でとろみをつけたり、また服薬用のゼリーに混ぜると、うまく飲み込むことができるようになります。乳幼児に粉薬を飲ませる時のように、水飴やはちみつ、ジャムなどに混ぜるのも一つの方法です。

 ■回答■
■質問■
粉薬やシロップ、水薬は、そういった方法で飲んでもらえばよいですね。 それでは、
処方された薬の中に、錠剤やカプセル剤がある場合には、どのような方法がありますか?
 
 

介助する時に、錠剤やカプセルの大きさによって、水と一緒に飲むことがやや困難になってきたと気付いたときは、そのことを医師、薬剤師に連絡してください。薬の剤形を検討すべき機会です。錠剤やカプセル剤は同じ効果のある、粉薬やシロップに変更することが出来る場合もあります。あるいは砕いてよい錠剤と分かれば砕いたり、開けてよいカプセル剤であればカプセルをはずすなど、薬局では医師から薬を粉末状に砕くよう指示がある場合はその薬が砕いてもよい薬かどうかを確認し、ほかに良い剤形がないか検討した上で、砕くようになっております。


 ■回答■
■質問■
ということは、錠剤やカプセル剤が大きくて飲みにくい時は、自分で勝手に砕いたり、
開けたりして飲んではいけないということですね?
 
 

その通りです。錠剤の中には、胃で溶けずに腸で溶けて効果を現すように作られているものもあるので、砕いて飲むと作用が弱くなってしまうものがあります。カプセル剤の中にも、例えば血圧を下げる薬で一日一回服用する薬は徐々に効き目を現し24時間効くようなつくりになっていますので、開いて飲むと急激に血圧が下がってしまうおそれがあります。

このように、薬を勝手に砕いたり、はずしたりして飲むと、薬の効果が強くなったり弱くなったり、副作用が出ることがあるのです。


 ■回答■
■質問■
すると、錠剤やカプセル剤が飲み込めなくなった時には、
医師、薬剤師に相談して、剤形を変えてもらうべきですね。
 
 

そうですね。現在処方されている薬が剤形を変えないと飲めないことを、医師、薬剤師に伝えてください。伝えていただくことで、最善の対応をとることが出来ます。

私の勤めている病院でも、経管栄養で錠剤やカプセル剤が飲めない患者さんが何人か入院されています。処方が出た場合には、出来るだけ粉薬や水薬に変更してもらうか、どうしても錠剤やカプセル剤を飲んでもらわなければならない時には、砕いたり開けたりしてよい薬かを確認した上で、調剤するようにしております。


 ■回答■

 


 

 

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