高齢者とくすり
■質問■ 高齢になると多くの病気にかかりやすくなり、 多くの薬を服用するようになりますが どのように注意すればよろしいでしょうか。 |
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体の働きが加齢に伴って低下してくるのは仕方のないことです。また、高齢者はいろいろな病気を持っていることが多く、何種類もの薬を使用する機会が増えます。数多くの薬を飲まなければならない場合に注意しなければいけないのは、薬の相互作用です。 いわゆる飲み合わせの問題です。 |
■回答■ |
■質問■ 相互作用とは、何でしょうか。 |
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相互作用とは、複数の薬を同時に使用した場合に、薬の効き目や副作用が変化することを言います。2種類の薬では、2通りの相互作用を考えればよいのですが、4種類の薬では、12通りの相互作用を考慮する必要があります。 それと薬と食べ物においても相互作用がありますので、注意が必要です。 |
■回答■ |
■質問■ 薬と食べ物にも相互作用があるということですが、例えばどのようなものでしょうか。 |
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例えば、ワルファリン(血栓を防ぐ薬)と納豆であったり、カルシウム拮抗剤(血圧を下げる薬)とグレープフルーツジュースなどがあります。 |
■回答■ |
■質問■ なぜ高齢者に副作用が起きやすいのでしょうか。 |
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一番目に、身体の機能が低下しているため、薬が強く効きすぎて副作用が強く現れることがあります。 二番目に、多くの薬を飲んでいるため、薬と薬の相互作用が起こる可能性が高くなります。 三番目に、加齢に伴い、目が見えにくくなったり、耳が聞こえなくなったりするために、薬を間違えたり、薬の飲み方を聞き間違えることも考えられます。 |
■回答■ |
■質問■ それではどうすれば副作用を防げるのでしょうか。 |
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それには、まず薬を飲み出してからの、いつもと違い何か変だなと言う感じに気をつけることです。風邪薬を飲んで眠くなったと言うような軽い症状から生死に関わるものまで、さまざまなレベルのものがあります。重い副作用でも、その前兆として軽い症状が現れることが多いので、この初期症状を医師や薬剤師から聞いて気をつけていれば、大事に至ることはないでしょう。 副作用をむやみに心配し、必要な薬を飲まないと、病気を悪化させたり治療が長引く原因にもなりかねません。薬は、正しく使えば、副作用が現れる確率は低くなります。 |
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■質問■ 高齢者はさまざまな体調の変化がおきやすくなりますが、どのようなことに注意すればよろしいでしょうか。 |
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薬を飲むようになってからの体調の変化は、老化現象だとか年のせいだとか、ご自分で判断されずに、医師や薬剤師に伝えるようにしましょう。 これはどういうことかと申しますと、尿が出にくい・目がぼやける・足下がふらつく・食べ物の味が分からなくなるなどの症状は、薬が引き起こすことがあるからです。もちろんすべて薬のせいだとはいえませんし、病気を治すために飲んでいる薬ですから、怖がって勝手に薬を止めるのは好ましくありません。 そういった症状は医師や薬剤師に伝えていただいて初めて対応できることなので、飲み始めてからの体調の変化に気づいたら、小さなことでも伝えるようにして下さい。 |
■回答■ |