市販の胃腸薬を買い求められる時の注意点について
■質問■ 秋になり、食べ物がおいしくつい食べ過ぎたり、お酒を飲み過ぎて胃腸の調子が悪くなることがあります。 そこで、町の薬局で胃腸薬を買い求める場合がありますが、その時どんな点に注意すればよいのでしょうか? |
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まず、どんな症状があるのか、また、ここ2,3日どんな食事だったか、心配事とか神経的にストレスがあったか、タバコの量はどうだったかなどを教えて下さい。そんな情報によりどんな種類の胃腸薬を服用すればいいか判断できます。 |
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■質問■ 胃腸薬の種類にはどんなものがありますか? |
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胃が不調を訴える場合は、大きく分けて2つあります。 まず、胃液の分泌が多すぎて胃の壁が荒らされ、胃炎、胃潰瘍を起こすか、起こしつつあるケース、もう1つは胃液の分泌が少ないか、あるいは胃の働きが弱く、もたれや消化不良を起こしやすいケースです。 そこで、胃液の分泌が多い場合などは胃液を中和する「制酸薬」、胃液の分泌を抑制する薬、胃粘膜を保護する薬などを用います。 一方、胃液の分泌が少ない場合などは胃の働きを活発にする健胃薬、消化酵素によって消化を助ける消化薬などを用います。 また、腸の薬としては腸内感染を予防する働きや腸内の異常発酵を抑える働きを持つ「整腸剤」「殺菌・下痢止め」などがあります。 |
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■質問■ 服用時間などに違いはあるのでしょうか? |
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胃液の分泌が多すぎる場合に服用する薬は、中には食間に飲むものもあります。食間とは食後およそ2時間くらい経ってからになります。胃の中に食べたものがあまり無い方が効き目が良いからです。薬の箱に用法が書いてありますし、薬剤師が説明すると思います。 胃液の分泌が少ない場合などは、食後30分以内に服用する場合が多いですが、なかには食後おおよそ30分くらい前に服用するものもあります。 |
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■質問■ その他に注意する事はありますか? |
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買い求められる方が高血圧とか前立腺肥大症、緑内障などの病歴がある場合は、使う薬を選ばなければなりません。例えば、高血圧の方には炭酸水素ナトリウム(俗に重曹とも言いますが)が含まれていないものを使った方がいい場合があります。 また胃が痛い時や胸焼けがする時に使用するH2ブロッカー胃腸薬と呼ばれる胃腸薬が発売されています。この薬はステロイド剤や抗生物質などのお薬を飲んでいる方は服用できないなど、使用できる方にいろいろな制限があります。ですから、ご自分の健康に関する情報をぜひお申し出下さい。 また、今、保健薬局などで処方せん調剤時にお渡しされたお薬手帳などに書いておられて見せていただければよろしいと思います。手帳がない場合には何かカードに書かれていても良いと思います。 |
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■質問■ 養生法はありますか? |
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お腹が空いた時に胃の調子が悪い方は、お酒やタバコを減らし、決まった時間に食事を摂って下さい。また、空腹時、特に寝る前のタバコやコーヒーなど胃を刺激するものは避けて下さい。 もたれや消化不良の方は、食事前や食後に水分を摂りすぎないようにされた方が良いでしょう。 最後に、胃腸薬に限らず市販のお薬を求められる時は、薬剤師などにお尋ね下さい。また、症状が長引くようでしたら専門医にご相談されることをおすすめします。 |
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