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トチバニンジン


トチバニンジン(ウコギ科)

生薬名  : 竹節人参(日本薬局方)
薬用部分 : 地下茎

採取時期及び調製法
九〜十月の葉が枯れる少し前に掘りあげ、根を除いて水洗いし、日干しで充分に乾燥する。
 
利用方法
①解熱・去痰に、乾燥品二〜四㌘を水三百㍉㍑で半量になるまで煎じ、一日三回に分けて飲む。
②強壮に、薬用酒をつくる。地下茎を約五倍量のホワイトリカーに約二ヶ月漬け、杯に一〜二杯飲む。
山地の林内のやや湿り気のある所に自生する多年草。小葉は普通五枚で、葉は茎の一ヶ所から三〜五枚輪生する。七月頃淡緑色の小花を球状に咲かせ、秋に球形の果実が紅熟する。地下茎は横走し一年に一節ずつ成長していくので節の数で何年物かが解る。地上部はオタネニンジン(朝鮮人参)によく似ているが、オタネニンジンの根茎は短く、多肉質の直根がある。従来、地上部の外形が似ている事よりオタネニンジンの代用として用いられてきた。
トチバニンジンを薬用として利用しはじめたのは、明国人の何欽吉(かきんきつ)と言われている。都城市史によると、十七世紀中頃、明末の戦乱を逃れて現在の大隅町内之浦に漂着し、都城の唐人町に移り住んだと伝えられ、その後、三股町の山中で朝鮮人参によく似た植物を発見し、和人参と称して薬用に用い地元の人々を病から救ってよろこばれたとある。この和人参がトチバニンジンであるかどうか定かではないが、同一植物としての認識が広まりつつある
オタネニンジンの根を生薬名「人参」(日本薬局方)と言い、一般に朝鮮人参と呼ばれる。元来、日本に自生の物はなく、江戸時代に幕府直轄で栽培に着手し、日光山の村落で成功したのが初めらしい。その頃、幕府から渡される人参の種子を「御種」と言っていたことから御種人参の名がある。人参は、健胃、鎮静、強壮、補精等の目的で漢方薬に配剤される他、最近では各種の栄養ドリンク剤にも使われている。


 

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